歯周病について
歯周病は、日本人の歯が抜ける原因のTOP1に位置している病気です。歯を支える歯ぐきに炎症が起こり、さらに進行すると歯を支えていく骨が溶かされていく病気ですが、初期段階では自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに悪化していることが少なくありません。
主な原因は、歯と歯ぐきの境目にみがき残した歯垢（プラーク）に含まれる細菌で、不十分な歯磨きや不規則な生活習慣が進行を助長します。歯周病を放置すると歯だけではなく、全身の健康にも影響を与えるため、早期の診断と治療がとても重要になってきます。
大切な歯を守るために
歯周病で大切な歯を失わないためには、早期発見・早期治療がとても重要です。
口腔内の状態を検査し、患者さまにとって最適な治療を提供します。
口腔診断
定期的な検査で、虫歯になりそうな歯や歯周病の可能性がある部位を発見し、早期治療・進行を防ぎます。
メンテナンス
着色・歯垢除去やフッ素コーティングなど、患者さまの口腔内の環境を維持・改善していきます。
予防習慣
健康を維持するために、食生活や生活習慣、正しい歯みがきの仕方などを指導。予防習慣を身につけましょう。
患者さまと二人三脚で
歯周病治療を行います
5年後も10年後も、患者さまが笑顔でいられるために。
私たちは、患者さまと二人三脚で歯周病治療を行うことを心がけています。
口腔内を清潔な環境に整える
歯石や歯垢（プラーク）を専用の器具で取り除きます。施術後は歯の表面が滑らかになり、歯石や歯垢の再付着も防止しやすくなります。お口の中を清潔な環境に整えます。歯周病の進行度合いに応じて、歯周ポケット内にたまった歯石やバイオフィルムを取り除く施術を行います。
丁寧なブラッシング指導
経験豊富な歯科衛生士が、患者さま一人ひとりのお口の状況や生活環境を把握したうえで、患者さまに最適なブラッシング方法を指導します。歯周病について理解を深めていただくために、適宜カウンセリングを織り交ぜながら、丁寧にブラッシング指導を行いますのでご安心ください。
二人三脚で行う歯周病治療
歯周病治療で重要なことは継続的なプロフェッショナルケアとセルフケアです。私たちと患者さま、二人三脚で歯周病治療に取り組んでいただけるよう、歯周病治療だけではなく、スタッフの接遇サービスや空間づくりなど、歯科クリニックでの患者体験の向上を目指しています。
歯周病の進行度合いによる
治療方法の違い
虫歯治療は、進行度合いによって治療方法は異なってきます。
早期発見・早期治療こそが、今ある大切な歯を残すために重要なことです。
P1：歯肉炎
歯周病の初期段階です。歯ぐきが赤く腫れたり、歯みがきの際に出血したりします。歯ぐきのみに炎症が現れている状況ですので、適切に治療をすれば完治させることが可能です。歯石や歯垢がついている場合は、専用の器具で除去（スケーリング）します。また、毎日のセルフケアを適切に行えるよう、ブラッシング指導を行います。
P2：歯周炎（軽度）
歯肉炎の段階で適切に治療を行わないと、歯周炎（軽度）に進行していきます。歯ぐきが腫れた状態が続き、歯を支えている骨が溶けてくるので、歯ぐきも下がり始めて溝が深くなってきます。スケーリングやブラッシング指導に加えて、スケーリング・ルートプレーニング（SRP）を行い、歯周ポケットの歯石や歯垢を除去します。
P3：歯周炎（中度）
歯周病がさらに進行していき、骨は半分程度溶けてしまいます。歯周ポケットはさらに深くなり、口臭が悪化したり、膿の排出、歯のぐらつき（動揺）が症状として現れてきます。スケーリングやブラッシング指導、スケーリング・ルートプレーニングの施術を行います。軽度の場合と比較して、一度にかかる時間や回数が多くなります。
P4：歯周炎（重度）
重度まで進行すると歯の周囲の骨は半分以上は溶けてしまいます。歯周ポケットがかなり深くなり、中に膿がたまって歯ぐきが大きく腫れ、強い痛みがあることがあります。歯のぐらつき（動揺）もひどくなり、食事にも支障が現れてきます。歯周基本治療だけでなく、歯周外科処置を行う場合もあります。状況によっては抜歯を行います。
歯周病治療の流れ
カウンセリング
最初にカウンセリングを行います。患者さまの悩みやご不安、ご希望などをお聞かせください。
検査・応急処置
お話しをうかがった後に、患者さまの口腔内を丁寧に検査し、主訴改善の処置を行います。
治療計画説明
検査結果をもとに作成した治療計画をご説明します。患者さまにとって最適な治療法を選びます。
治療開始
患者さまにとって最適な治療計画が決まったら、健康な状態に戻すための治療を開始します。
歯周病治療でよくある質問
自分が歯周病かどうか、どうすればわかりますか？
歯周病は歯を支える骨を溶かす病気です。骨は歯ぐきの下にあるためご自身で歯周病かどうかを判断することは難しいです。歯ぐきの腫れや痛み、出血、歯周ポケットができる、歯がグラグラするなどの症状がでている場合は、歯周病である可能性が高いです。
歯周病と診断されたら、どうすればいいですか？
歯周病治療を受けていただく必要があります。歯周病治療をせずに放置していると、骨がどんどん溶けてしまい大切な歯が抜け落ちてしまいます。治療方法は、歯周病の進行度合いによって異なります。
歯周病治療を受けたら、治りますか？
歯周病によって溶かされた骨は、元の健康であった状態には戻りません。しかし、歯周病治療を行うことで炎症は改善していき、病状の進行、組織の破壊を止めることができます。また、歯周組織再生療法で、失われた骨の再生を促す治療法もあります。
喫煙が歯周病の原因となりますか？
タバコを吸う人は吸わない人と比べて、歯周病になりやすく、進行も早くなることがわかっています。煙草に含まれるニコチン等の影響で、歯ぐきに十分な栄養や酸素が行き渡らないこと、唾液の量が減ることで歯垢や歯石が付きやすくなります。
歯周病が原因で、他の身体の病気になりやすくなりますか？
はい。歯周病菌が増え、それが全身にまわることで、心筋梗塞や感染性心内膜炎、敗血症、誤嚥性肺炎など命に関わる病気になる可能性があります。もちろｎ歯周病だけが原因ではありませんが、歯周病の治療を行うことで病気を予防することにつながります。
